愛の若草物語

1987年度の世界名作劇場の作品です。有名なオルコットの若草物語がこのシリーズでもアニメ化されました(これ以前にもアニメ化されています)。

中学生の時に再放送で見ていました。原作は小学生の時に読んでいて、よく原作との違いを指摘されますが、私はオリジナルの展開もキャラも気にせず夢中になって見ていました。何がそこまで惹きつけたのかというと、マーチ家の四姉妹のキャラクターたちが活き活きと動き回っている点は原作と同じだったからだと思います。しっかりしているけど、ついお金持ちの世界に誘惑されてしまうメグ、利発だけど本気で怒ると怖いジョオ、穏やかで優しいけど臆病なベス、末っ子ならではの可愛さがあるけどわがままなエイミー…長所も欠点も描かれているからこそ、つい感情移入してマーチ家の日常を見てしまうのではないでしょうか。優しいお母様とハンナ、出征中のお父様も加えて、とても魅力的に映る家族です。だからそのマーチ家を羨ましく見ているローリーの気持ちも分かるような気がします。

OPでは続・若草物語も原作としてクレジットされていましたが、あまり続・若草物語の要素はありません。ですが、私はそれでよかったと思っています。個人的な意見になりますが、原作の第1作がマーチ家が幸せな状態で幕を下ろして終わっているのが好きだからです。続は辛い展開もあり、小学生の時に読み終わって喪失感が少しあったのを覚えています。映画などでは続の最後まで映像化されますが、このアニメではジョオだけ原作とは違う道を行く以外、第1作と同じ場所で終わってほっとしたりしてます。

メイプルタウン物語と同じような時期に見ていたのですが、愛の若草物語にも辛かったその時期を支えてもらいました。若草を見ている間はただただ楽しい時間でした。だから、世界名作劇場で一番好きな作品だったりします。四姉妹とローリーが大好きです!

2023年3月13日